池田木材の製材
1.江戸時代から続く生命を大切に
江戸初期、政治の安定期に入ると織田信長の延暦寺の焼き打ちに代表されるように戦国時代に取り壊されたり焼かれてしまった社寺仏閣やお城の復興が始まり、大量の木材(特に檜)が必要となりました。
信長、秀吉の頃から木曽に優良な檜が大量にあることが知られていた為、極度の過伐(大量の大径木が切り尽くされてしまった)が行われ、「木曽全山尽山となりにけり」という史実が実在します。ただし7寸(21cm)以下の木は切ってはならないという山の掟が忠実に守られていた為、わずかに残された母樹より種が全山に飛び今の木曽檜の森が復活して来たと言われています。当社は樹齢300年を超える(冬は -20度を超える極寒の中、生き抜いてきた)世界最高品質の木曽檜に第二の生命を吹き込むため、檜に畏敬の念を持って一本の木も無駄にしない気概で製材に立ち会っております。
2.一本一本の木の個性を無駄にしない
木曽檜は吉野桧のように山守が大雪をはらい落としてくれる様な事は一切なく、特に直径が6cm以下の幼樹の折にはその枝の張り具合によって左右に雪の重さで倒され春雪解けと共に起き上がり、一本の枝が折れると逆側に倒れ、また起き上がる事を繰り返しながら生長していきます。
そのため木曽檜は龍が天に登る様にくねくね曲がっている木が多数あるのでその最適芯を読む能力が必要となります。
また急斜面に立っている檜も多くアテという頑固で曲がりや割れを起こしやすい硬い部分も多く、製材には長い経験が必要とされます。
東の面を向いている山でも尾根と谷があり北を向いたり南を向いたりと同じ山から出た木にも全てに個性があります。その一本一本が異なる個性的な木と対話をしながらその木の個性を最大限に活かせる様に、社寺仏閣のどの部分に使えば千年永続する建物の一部として活きるのかを見極めて慎重に製材します。
3.日々の生活を豊かにする木材に
また檜の品の良い香りは仕事の疲れを癒します。リラックス効果満点です。檜風呂に入った後の気持ち良さと開放感は何とも言えません。
木曽檜は直線も合いますが柔らかい曲線も、その品の良い色合いとの相乗で囲み込まれる様な優しい雰囲気となります。
当社は製材と同じように三百年生きてきた木に第二の息吹きを与えるように優しい色合いと清々しい香りを生かした家具や生活用品の開発、製作に取り組んでおります。